日本庭園を自宅で!作り方の基本から知っておきたいポイントまで紹介


皆さん、こんにちは。群馬県甘楽郡を拠点に、軽井沢周辺地域で造園工事や土木工事を手掛ける有限会社神戸造園です。


ご自宅のお庭づくりにおいて、趣のある日本庭園に憧れる方も多いのではないでしょうか。伝統的な日本の庭園はとても魅力的ですが、洋風の庭園とは使われる素材や求められる雰囲気が異なるため、ポイントを押さえてデザインすることが大切です。


ここでは、日本庭園の魅力や作り方から作る際のポイント、そして特に重要な庭石の配置について解説します。




■日本庭園の魅力とは?



伝統的な日本庭園には、その中でずっと過ごしたくなるような魅力が数多くあります。主な魅力を挙げてみましょう。



◯四季の移ろいを楽しめる

日本庭園があれば、家にいながら四季の移ろいを楽しむことができます。春には木々の芽吹きや花、夏には新緑、秋には紅葉、そして冬は落葉(地域によっては雪も)と、1年を通して異なる表情の庭を見られるのです。庭のちょっとした変化から、「今年ももうそんな季節か」と感じ、心豊かな日々を送れるでしょう。



◯風情がある

日本庭園は、日本独特の美意識である「風情(ふぜい)」を感じることができます。たとえば、苔むした岩や雨に濡れて輝く石、手つかずの自然を再現した庭木など、静かで落ち着く空間が大きな魅力です。これらは季節や天候によって表情を変え、ものによっては年月による風化すらも味わいとなり、見る人の心を楽しませてくれます。



◯石の表情を楽しめる

日本庭園に欠かせない存在が石です。日本庭園は加工していない石をそのまま用いることが多く、色や形が同じものは1つとしてありません。また、配置する場所や向きによっても大きく印象が変わり、さまざまな表情を見せてくれます。石や砂利だけで自然の風景を表現する「枯山水」も、日本の代表的な庭園様式の1つです。




■自宅での日本庭園の作り方やポイント


日本庭園の全体的な光景や雰囲気は、多くの方が何となくイメージできるはずです。しかし、素敵な日本庭園を実際に作り上げるためには、素材やデザインなどの具体的なポイントを押さえておく必要があります。主なポイントを確認しておきましょう。



◯自然の情景を再現する

日本庭園の大きな特徴の1つが、自然の情景を再現する「見立て」です。たとえば、土を盛れば穏やかな山並みを表現できますし、樹木や庭石で山の風景を再現することも、苔を敷いてひなびた雰囲気を出すこともできます。


石や庭木などはあまり規則正しく配置せず、ありのままの自然を表現することが大切です。思い出の場所など、好きな自然の情景をイメージしてデザインを考えるといいでしょう。



◯和風の素材を組み合わせる

和の雰囲気を演出するためには、和風の素材を組み合わせて配置してみましょう。種類や向き・位置で自由自在な演出が可能な庭石をはじめ、日本庭園に適した素材はいろいろあります。


たとえば、日本の伝統的な照明である灯篭は、日本庭園によく使われるアイテムです。実際に火を入れなくてもエクステリアとしての魅力がある他、最近ではLEDを使用したモダンで安全性の高い灯籠もあります。明かりをつければ、揺らめく光が夜の庭園を素敵に演出してくれるでしょう。


また、竹垣も和の雰囲気の演出に欠かせないアイテムです。高さのあるものを選べば目隠しにもなります。同じく必須といっていいのが苔で、深みのある緑が落ち着いた美しさを与えてくれます。おすすめは、丈夫で管理しやすいスギゴケやスナゴケ、ホソバオキナゴケ(苔まんじゅう)などです。庭の日照条件に適した苔を選びましょう。


さらに、手水鉢を配置するのもおすすめです。手水鉢は、本来は神社やお寺に入る前に身を清めるための水を入れた器で、やがて庭でも使われるようになりました。水を張った手水鉢はとても涼しげで、わび・さびの精神が感じられます。水草を浮かべたり、メダカや金魚を飼育したりするのもいいでしょう。



◯四季を感じられる植物を植える

季節ごとの庭の美しさを味わうためにも、四季を感じられる植物はぜひ植えておきましょう。紅葉・落葉するものや花を咲かせるもの、実をつけるものなどを植えると、季節の移ろいに伴う変化を楽しむことができます。


日本庭園向けの代表的な植物は、イロハモミジやシマトネリコ、ヒメシャラ、ハナミズキ、サルスベリ、ツバキ、サツキ、モモ、ウメなどです。低木や地被(ちひ:地面を覆う植物)がほしい時は、日陰でも育ちやすいコケ、シダ、ツワブキなどが適しています。奥行きを出すために、庭の象徴となるシンボルツリーを1本植え、その下に低めのサブツリーを植えるのがおすすめです。




■日本庭園は庭石が重要!選び方・置き方を紹介



日本庭園に使われる素材の中でも、特に重要なものの1つが庭石です。庭石の構成や配置のことを「石組み」といい、非常に多くのテクニックがあります。庭石は存在感が大きいため、しっかり考えて石組みをすると、より風情ある日本庭園ができ上がります。石組みの際には、以下のポイントを押さえておきましょう。



◯石の大きさと庭の広さのバランスを考慮する

庭づくりに使用する石の大きさは、庭自体の広さとのバランスを考えて選ぶ必要があります。坪庭のような小さな庭に巨大な岩石を配置したり、広大な庭に小さな石を配置したりすると、調和が損なわれてしまうからです。庭の広さに見合った大きさの石を選びましょう。



◯石の天端の高さをそろえない

頂上に平らな面が来るように庭石を配置した場合、その平らな部分を天端(てんば、てんぱ)といいます。天端の高さをそろえると、見た目はスッキリしますが変化に乏しくなり、日本庭園の趣が失われてしまいます。天端の高さをそろえないようにするとともに、そもそも天端を出す置き方で統一していいのかよく検討しましょう。



◯石の大きさや形状をそろえない

同じ大きさや形状の庭石ばかりを並べると、天端の高さをそろえた場合と同様、変化が乏しい庭になってしまいます。自然界には本当にいろいろな大きさや形状の石がありますから、なるべく多様な石を選んでみてください。



◯石を一直線に並べない

石を一直線に並べると、やはり変化に乏しく人工的な印象の庭になってしまいます。それに加え、庭全体が平べったく感じられ、奥行きがなく感じられてしまうのも大きな問題です。曲線や不規則な並びも意識して石組みを行いましょう。



◯色合いを同系色に統一する

ここまで見てきたように、石の形状や配置は規則性を避けて変化をつけると、趣のある庭を作ることができます。ただし、石の色合いだけは例外で、同系色に統一するのがおすすめです。


石には赤みがかったものや青みがかったもの、黄色っぽいものや緑色を帯びたものなど、さまざまな色合いがあります。これらを並べて配置すると、バランスが取れず雑然とした印象になってしまいます。石の形状や配置の面白さを楽しむためにも、色合いは統一して上品な雰囲気を演出しましょう。



◯自然の石と加工された石のコントラストを意識する

日本庭園には自然の石が主に用いられますが、加工された石を使わないわけではありません。むしろ、自然の石と加工された石をうまく組み合わせると、コントラストによって石の魅力がより引き立てられます。同様に、古びて苔の生えた石と加工されたきれいな石を組み合わせるのもおすすめです。いろいろな組み合わせを試してみましょう。



◯役割を意識して石を選ぶ

庭石には特定の役割を与えられた石があり、これを「役石」といいます。代表的なものは、通路の役割を果たす「飛び石」、縁側などに上がる際に履物を脱いで置いておくための「沓脱石(くぬぎいし)」、景観を整えるための「景石」などです。また、手水鉢も役石の一種であり、加工された石はもちろん自然にくぼんだ石が使われることもあります。


役割によって石に求められる性能や形状は異なるため、適したものを選ぶことが大切です。たとえば、飛び石や沓脱石は耐久性が求められるので、御影石など硬めの石がよく使われます。庭石を購入する時は、必ず用途や性質を確認しましょう。




■軽井沢で日本庭園づくりをお考えなら、神戸造園にお任せください!



日本庭園は、四季の移ろいや独特の風情を楽しめる、とても魅力的な庭園です。意識すべきポイントはいろいろありますが、1つ1つにこだわって素材やデザインを検討すれば、どのような家でも素敵な日本庭園を作ることができます。まずは日本庭園づくりの実績が豊富な業者に相談し、理想の庭園のイメージを伝え、じっくりと計画を立ててみましょう。


神戸造園では群馬県甘楽郡を拠点に、造園工事、外構工事、土木工事全般を手掛けています。庭のメンテナンスから全体のプロデュースまで、お客様のニーズや地域の風土に合った施工ができる「提案力」と「技術力」が強みです。

軽井沢周辺を拠点としておりますが、全国で対応が可能です。



もともと、庭石の販売からスタートした会社のため、石材へのこだわりが強く豊富な知識を備えています。幅広い種類の庭の工事に対応でき、特に日本庭園を得意としており、外国人のお客様からもご依頼いただいています。軽井沢の別荘の庭づくりやお手入れをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。


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